積極的安楽死とは?定義・日本の法律・海外制度をわかりやすく解説

更新日:6 日前
最終更新日:2026年9月10 日(随時更新)
※更新履歴:図表の挿入|説明の補足|FAQの改善
👉 安楽死の基本的な仕組みや全体像を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓
👉 安楽死の定義と分類(積極的・消極的・間接的)の全体説明は、こちらになります↓
積極的安楽死とは、耐えがたい苦痛を抱える患者に対し、
本人の意思に基づいて医師などが
死を早める医療行為です。
現在、オランダやカナダなど複数の国々で合法化されている一方、日本では認められていません。
本記事では、安楽死の基本的な定義から種類、
各国の制度までを初心者にもわかりやすく解説します。
🎧音声による動画解説
要約図(自由使用可)

積極的安楽死とは何か?
まず大前提として、安楽死は学術的に
3つの種類に区分されている事を覚えておきましょう。

1.積極的安楽死
耐えがたい苦痛を抱える患者が、
自らの意思に基づき医師の関与のもとで死を選ぶ行為です。このページで詳しく説明していきます。
2.消極的安楽死
延命治療を中止して自然な死を迎えること。別称:尊厳死・平穏死・自然死。
👉詳しい意味と定義は → 消極的安楽死の記事へ↓
※👉 安楽死との違いについては、こちらで解説しています↓
3.間接的安楽死
強い苦痛を緩和するために鎮静薬などを使用し、その結果として寿命が短くなる可能性がある医療行為。いわゆる「鎮静(セデーション)」と呼ばれるものです(正確には、持続的な深い鎮静)。
👉詳しい意味と定義は → 間接的安楽死記事へ↓
用語 | 内容 |
安楽死 | 意図的に死を早める |
尊厳死 | 延命治療を中止 |
間接的安楽死(持続鎮静) | 死を前提として持続的に眠らせる |
自殺 | 医療外の行為 |
・安楽死=「医療の枠組みの中で死を早める行為」
・尊厳死=「延命治療をやめて自然に死を迎える」
・鎮静=「持続的に眠らせて、結果的に死を迎える」
・自殺=「医療外で自ら命を絶つ行為」
3以外は、どこかで聞いたことがある人も多いと考えます(3は要は“鎮静”)。
上から順に追って説明していきます。
👉 安楽死の定義と分類(積極的・消極的・間接的)の違いは、こちらで整理しています↓
まずは“積極的安楽死”について。
積極的安楽死(Active Euthanasia)

安楽死とは「医療の枠組みの中で死を早める行為」です。
積極的安楽死は、皆さんがイメージするような、いわゆる『安楽死』を思い浮かべてもらってOKです。
ただし、手段が2種類あり、国によってルールに違いがあります。
それによって言葉の表現も変わってくることには注意が必要です。
それは安楽死用の『薬』を安楽死希望者にどう投与するかという点です。

1.は、医師からの投与(注射を受けるイメージ)
2.は、本人が自ら投与(コップで飲んだり、点滴開栓を自分で開く)
「どちらも安楽死で良くない?」と、やや面倒に感じる方もいるかもしれませんが、実は全然違います。
少し大げさな表現をすると、つまりは、
1.医師(他者)からの殺人行為(中絶や死刑と同様)
2.他者が、自殺のお手伝いをする行為
このように捉えるとルールの重みに大きな違いがあると理解できます。
医療者側の心理や負担感、家族の心情的にも大きな違いが発生します。
一般国民が受ける印象もだいぶ違ったものとなるでしょう。
そのような訳で、(多くの方がドキュメンタリー等で御覧になったかと思いますが)例えば、スイスでは、自己投与が絶対です。
『医師が注射して…』、は明確な犯罪(殺人行為)に当たります。
※👉「スイスの安楽死とは?」↓
※よって、厳密に言うと「スイスで安楽死する」は、半分間違いであり、正確に言うと「スイスに自殺ほう助を受けに行く」が正解。ですが日本では便宜上『安楽死』が使用されることが多いです。
一方で「両方の手段を選んで実行してもOK」という国もあります。
オランダはもちろん、カナダもそのルールを採用しています。
しかし、イギリスは『自殺のお手伝いのみが許される』という法案となっています。
国によって意外とバラバラです。

このテーマについては、別の記事で詳しく紹介しています。
※👉安楽死の方法と具体的な内容を知りたい方はこちら↓
安楽死という行為自体は、多くの人々がイメージする通りで実は難しい話ではありません。
安全で安定的な方法論、実施のプロセスは、ほぼ完成されています。
しかし、世界が安楽死を認める潮流なってきた時代、日本はどう決断していくのか?
それは今後重要なテーマとなってくるでしょう。
簡単に説明してしまえば、要は
『注射か点滴か』
という問題があるのは覚えておきましょう。
掘り下げると更にたくさんの用語が登場するのですが、ご存知ない初心者の方は、これぐらいで充分かと思います。
ちなみに海外(英語)ニュースでは、
1.の積極的安楽死は、
Euthanasia, VAD, MAID
2.の自殺幇助は、
Assisted Dying( Assisted Death, Assisted Suicideも時々登場)
が、しばしば使用される用語です。
もっと沢山あるのですが、頻繁に目にするのは上記の用語です。
安楽死が合法な国(世界の動向)
近年、安楽死や医師による自殺幇助は、世界各国で合法化が進んでいます。
現在ではヨーロッパ、北米、中南米など複数の地域で制度が導入されており、
国際的には拡大傾向(潮流)が見られます。
代表的な国には以下があります。
オランダ(医師による安楽死が合法)
オーストラリア(ほぼ全州で合法化)
カナダ(医療支援による死:MAID)
スイス(自殺幇助が条件付きで合法)
※👉 安楽死法:例:オランダの場合↓
※👉 世界各国の安楽死制度を知りたい方は、はこちらで解説しています↓
このように、制度の内容や条件には違いがあるものの、
一定条件のもとで
死の選択を認める国は年々増加している
のが現状です。
👉安楽死が合法な国一覧(年代順)はこちらで紹介しています↓
👉 世界各国の申請プロセスをまとめて確認する場合はこちら(ハイライト)↓
積極的安楽死と医療倫理
安楽死と聞いて「殺されるかも?」など、過剰に怯えるような感情を持つ人々が少なからずいますが(あえて露悪的な表現をさせて頂くと)
合法的な『殺人(または自殺のお手伝い)』は、社会を見渡して見ると、割とよくあるケースです。
例えば、中絶行為は大原則として法的には殺人と定義されています。

👉出典:
『中絶は原則的には犯罪である、
しかし一定の条件下ではその行為が認可される』
という事です。
非常にイヤな言い方をすると「小児科医は母体で眠る赤ちゃんを“コロ”……す権利がある」とも言えます。この、
『まずは原則犯罪 → でも一定の条件下では許容』
という図式は、実は社会に溢れていますし、
中絶に関しては(認可されている国では)世界基準で大原則となっています。
👉出典:厚生労働省「我が国の保健統計」↓

同じように、例えば『正当防衛の権利』…泥棒が自宅に侵入し揉み合う仲で、その泥棒を殺害してしまった…これは殺人という違法行為をしたのか、そうでないのか?
『死刑』という殺人は、どういう法律の解釈の元、実行されているのか?
警察官の銃所持は?犯人と交戦した場合、相手に致命傷を負わせることは法律上どうなっているのか?
国々が戦争状態に発展した時に『銃殺の権利』はどう法的に位置付けられるのか?
※実際に20年前、日本には戦場を体験した、約300万人の帰還兵がまだまだ存命していました。
つまり殺人経験のある人々が社会に存在していた…ということです。
そのように考えてみると、実は『安楽死』は意外と
社会に有りふれたテーマの
同一線上にある
ことが理解されるでしょう。
そして、こちらでも記しているように安楽死制度の存在は、
もはや世界の潮流です。
※👉 地図で確認する安楽死が合法の国 一覧と各国制度は、こちらで詳しく解説しています↓
「安楽死」と聞いて何も分からず「恐い」と過剰に反応してしまう方は、
同一線上のテーマを挙げていけば、どちらかと言えば安楽死制度は、
意外と穏便なテーマ
であり、最初から被害妄想的にイメージせず柔らかく考えていくと良いでしょう。
👉 日本における安楽死の法的扱いについては、こちらで詳しく解説しています↓
安楽死制度が必要な理由
尚、トップページにも掲載していますが、私たちの『安楽死の必要性』…
その根本的な考え方は、以下のように表せます。

世の中には不運にも『重い障害』を背負ってしまい
『耐えがたい苦痛』を我慢し
『壮絶な不快感』を抱え 最期には
『精神の限界を突破せんばかりの』人々が少なからず存在します。
つまり世界の潮流の中での一般論としての安楽死とは…
不治の病からの耐え難い苦痛
または末期症状の壮絶な不快感
それらに心理的に苦悩する人々への
医療的なサポート死
当会では、そのように解釈して活動しています。
つまりは『他人事』ではなく、
『我が事』として考えていかなければいけないテーマでしょう。
いつの時代においても『不運に遭う』可能性は全ての人々にあるからです。
👉当会が安楽死を必要とする理由については、こちらでも言及しています。
まとめ(結論)
安楽死には3つの種類がある
世界では制度化が進んでいる
日本では法整備が進んでいない
次は消極的安楽死について説明します。
消極的安楽死(Passive Euthanasia)とは?
⇩
👉 安楽死の基本的な仕組みや全体像を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓
👉 各国の安楽死制度や最新動向については、世界の安楽死動向をまとめたこちらの記事もご覧ください↓
「4つの概念比較表」
項目 | 積極的安楽死 | 医師幇助自殺 | 尊厳死 | 緩和的鎮静 |
死を直接意図するか | ○ | ○ | × | 原則× |
医師が直接実施 | ○ | 原則× | × | ○ |
本人の意思 | 重要 | 重要 | 重要 | 重要 |
主な目的 | 苦痛からの解放+死の実現 | 苦痛からの解放+本人による死 | 延命治療を避ける | 苦痛緩和 |
日本で一般制度化 | なし | なし | 統一制度なし | 医療行為 |
海外制度 | 国により合法 | 国により合法 | 国により扱いが異なる | 多くの国で医療行為 |
制度比較
国・地域 | 主な制度 | 医師による直接実施 | 自己投与 | 非終末期 |
オランダ | Euthanasia / assisted suicide | ○ | ○ | 条件付き |
ベルギー | Euthanasia | ○ | 制度上区別 | 条件付き |
カナダ | MAID | ○ | 制度上可能 | ○ |
スイス | Assisted suicide | × | ○ | 条件による |
日本 | 制度なし | × | × | ― |
制度化した場合の一般的な検討概念図
終末期の苦痛
↓
緩和ケア・医療的支援
↓
苦痛は十分に緩和できる?
↙ ↘
YES NO
↓ ↓
緩和ケア さらなる治療・
継続 本人の意思確認
↓
安楽死制度がある国では
法定要件を審査
↓
医師による評価
↓
独立した確認・審査
↓
実施/不実施
FAQ(よくある質問)
Q1.積極的安楽死とは何ですか?
A. 積極的安楽死とは、本人の明確な意思に基づき、医療者が薬剤を投与するなどして、意図的に患者の死亡をもたらす行為を指します。
「安楽死」という言葉は国や法律、医学・生命倫理の分野によって使われ方が異なるため、本記事では、海外制度を説明する場合には、安楽死(euthanasia)と医師幇助自殺(physician-assisted suicide)などを可能な限り区別しています。
Q2.安楽死と医師幇助自殺は同じですか?
A. 同じではありません。
安楽死では医療者が患者に薬剤を投与するなどして死亡を直接もたらします。一方、医師幇助自殺では、医師などが必要な薬剤を提供・準備し、最終的な行為を本人が行います。
ただし、国によって制度名称や法律上の定義は異なります。
Q3.安楽死と尊厳死は同じですか?
A. 同じではありません。
一般に安楽死は、医療者が意図的に患者の死をもたらす行為を指します。
一方、「尊厳死」という言葉には法律・医学上の統一された定義がなく、一般には、本人の意思を尊重しながら過剰な延命治療を差し控えたり中止したりして、自然な経過で死を迎えることを指して使われます。
Q4.「積極的・消極的・間接的安楽死」という3分類は現在も一般的ですか?
A. 「積極的・消極的・間接的」という分類は、安楽死を説明する際に歴史的・概念的に用いられてきました。
ただし、現在の医学・生命倫理・法制度では、延命治療の差し控え・中止や緩和的鎮静を、積極的安楽死とは別の医療行為として扱うことが一般的です。
そのため、本記事では3分類を紹介しつつ、現在の制度上の用語については各国の法律や公的資料を確認して説明しています。
Q5.日本では積極的安楽死は合法ですか?
A. 日本には、積極的安楽死を一般的に合法化する法律はありません。
過去の裁判では、一定の条件を満たす場合に違法性が否定される可能性について論じられた例がありますが、これらの判例によって日本に安楽死制度が成立しているわけではありません。
Q6.安楽死が合法の国では、誰でも選択できますか?
A. いいえ。
制度を導入している国でも、年齢、意思決定能力、医学的状態、本人の自発的な意思、複数の医療者による確認、待機期間など、さまざまな条件が設けられています。
また、条件や手続きは国によって大きく異なります。
Q7.安楽死と自殺は同じですか?
A. 一般には区別されます。
安楽死や医師幇助自殺は、本人の意思確認、医学的条件、医療者の関与、法律上の要件などを前提として制度化される場合があります。
一方、一般的な自殺とは法律・医学・制度上の文脈が異なります。
ただし、両者の概念的・倫理的な関係については学術的にも議論があります。
👉 安楽死と自殺の違い・関係を整理したい方は、こちらをご覧ください↓
Q8.緩和ケアがあるのに、なぜ安楽死を議論する必要があるのですか?
A. 緩和ケアは、痛みやその他の身体的・心理的・社会的・精神的な苦痛を軽減するために重要な医療です。
一方で、すべての苦痛が常に完全に解消できるとは限らず、終末期の患者が「生き続けることそのもの」をどのように受け止めるかという問題もあります。
そのため、緩和ケアを否定することと、緩和ケアだけでは解決できない場合にどのような選択肢を認めるべきかを議論することは、分けて考える必要があります。
👉 安楽死と関係が深い「緩和ケアと安楽死の違い」は、こちらで整理しています↓
Q9.安楽死制度にはどのようなリスクがありますか?
A. 主な論点として、本人の意思が本当に自発的なものか、家族や社会からの圧力が存在しないか、判断能力を適切に評価できるか、適用対象がどこまで広がるか、医療者の判断にばらつきが生じないか、といった問題があります。
これらは安楽死制度を支持する立場からも検討する必要がある重要な論点です。
Q10.安楽死に反対する意見もありますか?
A. あります。
反対・慎重論には、生命を意図的に終わらせることに対する倫理的懸念、医師の職業倫理、社会的弱者への圧力、本人の意思確認の困難さ、適用範囲の拡大への懸念などがあります。
本サイトでは安楽死制度の法制化を求めていますが、これらの反対・慎重論についても、可能な限り学術研究や公的資料を確認して紹介しています。
👉 安楽死をめぐる賛否の論点を体系的に整理したい方は、こちらをご覧ください↓
Q11.安楽死は自己決定権だけで決めればよい問題ですか?
A. 自己決定は重要な論点の一つですが、それだけで制度設計が決まるわけではありません。
本人の意思、医学的判断、意思決定能力、医療者の倫理、社会的弱者への保護、家族や社会からの圧力、制度の監督などを総合的に検討する必要があります。
Q12.このサイトは安楽死に賛成なのですか?
A. はい。
Rest in Peace with Dignity(RiP)は、本人の意思と安全な制度設計を前提として、日本における安楽死制度の法制化を求める立場で運営しています。
一方で、制度を支持する立場だけから情報を集めるのではなく、反対・慎重論、制度運用上の問題、医学的・倫理的な課題についても確認し、読者が原資料を検討できるよう、公的機関や査読付き学術論文へのリンクを可能な限り掲載しています。
嘆願書送付アクション
本サイトでは、各国制度、安全性・濫用防止、緩和ケア、身体疾患による苦痛と自殺などについて、国会提出用の補足資料も公開しています。
書類 一覧
・嘆願書 本文『人道的終末選択の法制化に関する提言書』
・補足資料① 日本における安楽死制度の法的現状と制度的空白
・補足資料② 各国制度比較と日本への制度モデル
・補足資料③ 制度設計・安全性確保・濫用防止策
・補足資料④ 緩和ケアの限界と終末期医療の課題
・補足資料⑤ 身体疾患・身体障害による苦痛と自殺の実態
・カバーレター:ご挨拶(1ページ)
・要約文(2ページ)
参考文献・一次資料
本記事では、安楽死・医師幇助自殺・終末期医療について、国内外の公的機関、裁判・法令資料、WHO、PubMed収載論文、査読付き医学・生命倫理研究などを参照しています。
本サイトは安楽死制度の法制化を求める立場で運営されています。そのため、制度を支持する研究だけではなく、制度上のリスク、本人の自発性、適用範囲、医療者の倫理的負担などを問題とする研究も併記しています。
1.国際的な制度・実態
・Emanuel EJ, Onwuteaka-Philipsen BD, Urwin JW, Cohen J.“Attitudes and Practices of Euthanasia and Physician-Assisted Suicide in the United States, Canada, and Europe.”JAMA. 2016;316(1):79–90.DOI: 10.1001/jama.2016.8499PMID: 27380345
米国・カナダ・欧州における安楽死・医師幇助自殺の法制度、実施状況、医療者・一般市民の意識などを比較したレビューです。
・Grove GL, Lovell MR, Hughes I, Maehler E, Best M.“Voluntary-assisted dying, euthanasia and physician-assisted suicide: global perspectives-systematic review.”BMJ Supportive & Palliative Care. 2025;15(4):423–435.DOI: 10.1136/spcare-2024-005116PMID: 40175060
521研究を対象に、患者、医療者、一般市民などの安楽死・医師幇助自殺に対する意識を体系的に検討した比較的新しい系統的レビューです。
2.制度運用上の問題・慎重論
・Kono M, Arai N, Takimoto Y.“Identifying practical clinical problems in active euthanasia: A systematic literature review of the findings in countries where euthanasia is legal.”Palliative & Supportive Care. 2023;21(4):705–713.DOI: 10.1017/S1478951522001699PMID: 36622088
安楽死が合法化された国に関する文献と法制度を検討し、適格条件の曖昧さ、自発性の確認、心理的苦痛、医師の良心的拒否、医療者による手続き上の問題などを整理しています。
・Fowler WC, Koenig HG.“Should Physician-Assisted Suicide or Euthanasia be Legalized in the United States? A Medically Informed Perspective.”Journal of Religion and Health. 2024;63(2):1058–1074.DOI: 10.1007/s10943-023-01939-9PMID: 37938413
医師の職業倫理、苦痛の緩和、自己決定、良心的拒否などの観点から、医師幇助自殺・安楽死の合法化に慎重な立場を論じたレビューです。
・Finegan T.“Assisted Suicide and Slippery Slopes: Reflections on Oregon.”The New Bioethics. 2024;30(2):89–102.DOI: 10.1080/20502877.2024.2338317PMID: 38634510
オレゴン州のデータなどをもとに、安楽死・自殺幇助の適用範囲や制度的拡大をめぐる「スリッパリー・スロープ」論を検討しています。
3.緩和ケア・緩和的鎮静との関係
・Materstvedt LJ.“Intention, procedure, outcome and personhood in palliative sedation and euthanasia.”BMJ Supportive & Palliative Care. 2012;2(1):9–11.DOI: 10.1136/bmjspcare-2011-000040PMID: 24653491
緩和的鎮静と安楽死について、目的、手続き、結果、患者の位置づけなどの違いを倫理的に検討しています。
・Hahn MP.“Review of palliative sedation and its distinction from euthanasia and lethal injection.”Journal of Pain & Palliative Care Pharmacotherapy. 2012;26(1):30–39.DOI: 10.3109/15360288.2011.650353PMID: 22448939
緩和的鎮静と安楽死などの類似点と相違点を検討したレビューです。
4.精神疾患と安楽死
Kim SYH, De Vries RG, Peteet JR.“Euthanasia and Assisted Suicide of Patients With Psychiatric Disorders in the Netherlands 2011 to 2014.”JAMA Psychiatry. 2016;73(4):362–368.DOI: 10.1001/jamapsychiatry.2015.2887PMID: 26864709PMCID: PMC5530592
オランダにおける精神疾患を理由とした安楽死・医師幇助自殺の事例を分析し、意思決定、複数医師による評価、精神医学的評価などの課題を検討しています。
5.公的機関・一次資料
・厚生労働省:「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は同ガイドラインの対象外であること、本人による意思決定を基本とすることなどを示しています。厚生労働省「人生会議」
・World Health Organization (WHO):“Palliative care.”緩和ケアの目的、必要性、苦痛緩和などについて説明するWHOの公式資料です。WHO「Palliative care」
・Health Canada:“Sixth Annual Report on Medical Assistance in Dying in Canada.” 2025.2024年のMAIDについて、申請件数、実施件数、Track 1・Track 2、基礎疾患、社会的・地域的要因などをまとめたカナダ政府の公式年次報告書です。Health Canada「Sixth Annual Report」
・裁判所:日本における終末期医療・安楽死をめぐる裁判例については、裁判所の判例資料を一次資料として参照します。東海大学事件、川崎協同病院事件などについては、判決・決定そのものを確認することを基本とします。裁判所「裁判例検索」
情報の読み方について
上記の論文・資料は、必ずしも本サイトの主張を支持するものではありません。
本記事では、安楽死制度を支持する研究、制度に慎重な研究、制度運用上の問題を指摘する研究を可能な限り併記し、読者自身が原資料を確認できるようにしています。
法制度や海外の制度は変更される可能性があるため、重要な情報については更新時に公的機関の最新資料を再確認します。
本記事の情報源・調査方法
本記事では、安楽死・医師幇助自殺・尊厳死・緩和ケアなどについて、一般向けの理解を目的として整理しています。
情報の確認にあたっては、可能な限り以下の資料を優先しています。
日本の法律・判例・国会資料
厚生労働省など日本の公的機関資料
WHOなど国際機関の資料
各国政府・公的機関が公表する法令・統計・年次報告書
PubMedで確認できる査読付き医学・生命倫理学論文
DOI等によって論文を特定できる学術資料
国際的な緩和ケア・生命倫理学団体の公式文書
また、安楽死制度を支持する研究・資料だけでなく、制度に反対または慎重な立場を示す研究、倫理的・社会的リスクを指摘する研究についても、可能な限り確認しています。
本記事は、安楽死制度の法制化をめぐる議論について、特定の見解を唯一の正解として提示することを目的としたものではありません。
RiPとしての制度化に関する見解と、医学・法律・生命倫理学上の客観的事実については、可能な限り区別して記載しています。
なお、法律・制度・統計等は変更される可能性があるため、記事には更新日を明記し、重要な情報については原資料へのリンクを掲載しています。




















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