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緩和ケアの限界とは何か|痛みが消えない終末期医療の実態と国内外の証言

  • 執筆者の写真: リップディー(RiP:D)
    リップディー(RiP:D)
  • 2025年10月1日
  • 読了時間: 11分

更新日:4月15日

※最終更新日:2026年4月15日(随時更新)


👉 安楽死の基本的な仕組みや全体像を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓


👉 緩和ケアの基本的な知識については、こちらのの記事を参照してください↓



緩和ケアの限界|

終末期医療で苦痛が残る現実と国内外の証言集



緩和ケアは多くの人を救います。

しかし、“すべての苦しみ”を消せるわけではありません。


そして緩和ケアの限界については、

これまで十分に可視化されてきたとは言えません


緩和ケアは本来、終末期にある患者の苦痛を和らげ、生活の質を保つことを目的とする医療ですが、


すべての痛みや不安を

完全に取り除けるわけではないという現実


があります。


※👉 それを示す実際のデータはこちらからご覧ください↓


実際には、強力な鎮痛薬や鎮静を用いても、


耐え難い身体的苦痛や

精神的苦悩が残る症例が

国内外で報告


されています。


※👉 最終手段として行われる鎮静についてはこちら



日本の終末期医療制度においても、緩和ケアの限界は医療現場で認識されつつある一方、

その実態は半ば隠蔽されており、十分に共有されていません。


本ページでは、緩和ケアで苦痛が残った事例や証言、国際的な調査結果をもとに、緩和ケアの限界がどこにあるのかを整理し、今後の制度的課題を分かりやすく解説します。


※当会では、行政の資料だけでなく、ネット上で散見される、限界を訴える数々証言なども日々収集しています(いわば状況証拠)。


今後も緩和ケアの限界を示す証言を随時追加していきます。

是非とも参考にしてください。



👉 こうした状況で議論される、世界の安楽死の全体像はこちら



🎧音声による動画解説



要約図(自由使用可)


緩和ケアの効果と限界についてのインフォグラフィック。80/20の円グラフ、各国の安楽死データ、患者の声が記載されている。


メディア証言に見る緩和ケアの限界(国内事例)


フジテレビ ザ・ノンフィクション

【私のママが決めたこと~命と向き合った家族の記録~】

(女性のXアカウントはこちら ⇒ @mahomelc)

『マユミ』さんのXアカウント名は『めいしー』です。


『安楽死とは』の緩和ケアについてページで既に紹介しましたが、 緩和ケアの限界を鋭く指摘していたマユミさんのX投稿は、慧眼そのものです。

自らの体験と情報収集力で『緩和ケアの限界』を洞察してくれています。



むふむふチャンネル様の提供動画



英国ガーディアン報道にみる国際的な緩和ケアの限界


黒い手袋をした手が「MY DYING WISH IS...」と書かれた赤い札を木に掛けている。背景には複数の札が見える。「英国では、毎日20人の末期患者が緩和されない痛みで死亡していると推定」という記事

英国では、毎日20人の末期患者が緩和されない痛みで死亡していると推定されていることが、独立系の医療経済局(OHE)の調査によると明らかになりました。

(略)

それによると、「可能な限り最高水準のホスピスレベルの緩和ケア」を行っても、2023年の人生の最後の3ヶ月間に、英国全体で7,300人以上が緩和されない痛みで亡くなったと計算されています。2019年には、年間約6,400人という数字で、4年間で15%増加しました。


「英国では、毎日20人の末期患者が緩和されない痛みで死亡していると推定」という記事



👉 イギリスの安楽死法案の、最新の動向については、こちら↓



イギリス下院報告書が示す緩和ケアと終末期ケアの実態



英国議会報告書「Assisted Dying/Assisted Suicide」。2023-24年の第2回報告。著者はHealth and Social Care Committee、発行日は2024年2月29日。イギリス下院委員会に提出された世界の安楽死レポート


英国議会のウェブページ。タイトル「死の幇助/自殺幇助」。下院委員会の報告書が掲載され、政府への勧告を含む内容。公開日2024年2月29日。イギリス下院委員会に提出された世界の安楽死レポート


イギリス国会での安楽死法案審議にあたって下院委員会に提出された報告書は出色です。

『緩和ケアと終末期ケア』の項目を参照してみてください。

世界の緩和ケア事情が全てリサーチされ盛り込まれた内容となっています。



ヘルスエコノミクス事務所の2019年報告書を示す画像。緩和ケア患者の痛み管理に関する統計。注目すべきは、79%で管理され、21%は未緩和。イギリス下院委員会に提出された世界の緩和ケアレポート文


2019年の報告書の一部。患者の痛みの管理困難についての統計データが記載。主要な数値は赤線で強調。イギリス下院委員会に提出された世界の緩和ケアレポート文


イギリス:

・病院で緩和ケアを受けた患者の21%で痛みが完全にコントロールできず32%は部分的にしか緩和されない(Royal College of Physicians, 2016; VOICES調査, 2016)


がん患者の10~15%が治療抵抗性疼痛(※緩和技術が効かない痛み)を抱え、自己申告では最大30%が痛みを訴え続ける


・最適なホスピスケアを受けても年間5万709人が何らかの痛みを残して亡くなり、そのうち5,298人が最後の3ヶ月で全く緩和されない(Office for Health Economicsモデル)




緩和ケアが充実している国でも安楽死が選ばれる理由

安楽死・尊厳死が合法化されている国々のレポート

(すべて緩和ケア受診率70~95%と極めて高い国々)



カナダ

・利用者の77.6%が緩和ケアを受けていたにもかかわらずMAID(※いわゆる安楽死)を選択し、40%が1ヶ月未満の短期間しか利用せず、16.8%はアクセス可能だったのに拒否。


オレゴン州(米国)

利用者の91.4%がホスピス・緩和ケアに入所中で、46%がケア介入で安楽死を取りやめる一方、15%は変わらず安楽死を選択


オーストラリア(ビクトリア州)

81%が緩和ケアを受けていたが、2023年6月までの申請者の内306件中76%が末期がん患者で、処方後66%が実際に使用


ベルギー・オランダ

合法化後に政府が緩和ケア予算を倍増させたが、安楽死件数はむしろ増加

精神疾患によるケースからも、心の深い苦しみ(絶望感)が緩和ケアの限界示している


 ⇩


【結論】


✅ 緩和ケアを受けた約80%の患者は『安らかな死』を迎えられるが

  残りの約20%は『苦痛を伴った』悲惨な死を遂げている実態


✅ 緩和ケアサービスが、いかに充実または普及していようが、いまいが…

 患者がサービスを受けようが (仮に受けまいが…)

 最期に安らかな死 (安楽死) を求める感情は普遍的に存在


✅ 日本の緩和ケア医は苦痛死する『20%の患者』を何らかの理由で意図的に無視









👉 各国の安楽死制度や最新動向については、世界の安楽死動向をまとめたこちらの記事もご覧ください↓



👉 海外の安楽死の支持率は↓



患者・家族の証言が示す「緩和されない苦痛」


ベストセラー ノンフィクション書籍

透析を止めた日 堀川恵子

『透析』を切り口に緩和ケアの問題に鋭く切り込んだ名著


本の表紙に女性が微笑み、背景に「透析を止めた日」「堀川恵子」の文字。柔らかな色調と平穏な雰囲気が漂う。


「私たちは必死に生きた。しかし、どう死ねばよいのか、それが分からなかった」


なぜ、透析患者は「安らかな死」を迎えることができないのか?

どうして、「緩和ケア」を受けることさえできないのか?


10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断をした夫。

その壮絶な最期を看取った著者による、息をのむ医療ノンフィクション!


<序章>より


「夫の全身状態が悪化し、命綱であった透析を維持することができなくなり始めたとき、どう対処すればいいのか途方に暮れた。

医師に問うても、答えは返ってこない。

私たちには、どんな苦痛を伴おうとも、たとえ本人の意識がなくなろうとも、とことん透析をまわし続ける道しか示されなかった。


そして60歳と3ヵ月、人生最後の数日に人生最大の苦しみを味わうことになった。

それは、本当に避けられぬ苦痛だったか、今も少なからぬ疑問を抱いている。

なぜ、膨大に存在するはずの透析患者の終末期のデータが、死の臨床に生かされていないのか。

なぜ、矛盾だらけの医療制度を誰も変えようとしないのか。


医療とは、いったい誰のためのものなのか」



👉 尊厳や自己決定をめぐる議論はこちら



あるYouTube動画での証言


安楽死を目指す難病患者ジス』様の提供

オールドメディアは『忖度』ばかりで、緩和ケアの限界を報道しません。

この証言動画は、多くの人々に視聴してもらいたいです(拡散希望)。

緩和ケアに対する多くの人々の本音


👉 安楽死と自殺の違いはこちら



国民(非・医療従事者)の想い&声(証言)


雑談プラットフォーム上のコメント。末期がん患者の苦しみとモルヒネ使用、緩和ケアの話題。不安や安心感が表現されている。緩和ケアの限界を示す、一般の人々の声

家族を癌で亡くしたけど、末期は緩和ケア病棟でずっとモルヒネの点滴で眠らされていた。

たまに目を覚ますと苦しそうに「痛い」「辛い」「死なせて」しか言わない

で、またモルヒネが追加される。


医師は日本で出来る最大限のことをしてくれたと思うけど、何のための治療なのか …?分からなかった。

亡くなったときも悲しみより「やっと楽になれて良かった…」とホッとした気持ちの方が強かった。


もし日本に安楽死の制度があったら選択したかもしれない。

本人の最期の意志を尊重できる選択肢が日本にもあったら…と思う



ユーザーががん患者の末期について語る投稿。痛みと覚悟に触れ、安楽死の是非を考察。共有感情がリストで示されている。

癌患者の末期は、耐え難い疼痛を伴います。


母も痛い、早く逝かせてと連呼してました。

モルヒネを使い出すと、意識も朦朧とし幻覚さえ見え始め、もはや正常な精神ではいられないです。

楽になって欲しいと心から思いましたが、生きて欲しいという思いも同等に強くありました。


安楽死を本人が臨む事が果たして正解か不正解かはわかりませんが、1つの選択肢として存在しても良いかと思います。



ユーザーが父親の末期がんについて語る投稿。モルヒネ使用で意識を失い、痛みのない状態と安心を描写。共感数445。背景は白。緩和ケアの限界を示す、一般の人々の声

私も父が54歳で癌で亡くなりましたが、最後はかなりの苦しみで全身に転移していたのでモルヒネを使って意識をない状態にしていました。

この薬を使う様になるとすぐ亡くなると思いますという薬を最後には使いましたが(※終末鎮静)痛みなく旅立てたのがせめてもの救い。


薬切れるとこの世のものとは思えない苦しみで今もあの時のことを思い出す事があります。

人間の約3人に1人は癌で亡くなるのでとても怖いし、意識がしっかりして自分で判断できるうちに安楽死というのも選択肢にはあっていいかと思います。



コメントセクションのスクリーンショット。義父の最期の日々についての感情的な文章が記載され、色付きの枠で強調されています。緩和ケアの限界を示す、一般の人々の声

コメ主、コメント欄と同じく義父をがんで亡くして一年。

抗がん剤が効かなくなってからは自宅で麻薬?強い痛み止めを飲み、手が震え冷たくなり感覚や味覚が無くなる中でも孫が来れば笑顔で迎えてくれていました。

まさかの訪問看護師さんからコロナがうつり肺炎になり入院。


最期は緩和ケア病棟に入院していましたが、急変してベッドに横たわっているけれど目が開いたまま。起きている?聞こえている?そんな中で痰を取ってもらったり苦しそうに呼吸をする姿、何かを伝えようと声を出す姿

見ていて辛かった。


最期まで孫たちが集まるまで力いっぱい生きてくれました。

身内側からすれば生きてほしいけれど、こんなにも辛く苦しい思いをするなら安楽死の選択があってもよいのではとも思う。



母の闘病と思い出に浸る投稿。緩和ケア、安らかでなかった最期への思いが綴られる。共感した1751。安楽死への願い。緩和ケアの限界を示す、一般の人々の声

私の母も、15年子宮頸がんと闘い完治した3ヶ月後、肺癌になり3ヶ月で他界しました。

最後は痛い治療を拒否して緩和ケアにしていただきました。もし安楽死が日本にも有ったらと強く思いました、最後まで辛そうでした


最後の時、凄く安らかでした(※十分に苦痛を感じた後、鎮静に至ったと推測される。きっとあの激痛から解放されたんだと思い、亡くなった辛さと一緒に闘った日々を思い出し涙しました。

どうか安楽死を法律で認めて欲しい!

尊厳(※ある)死を大切にして欲しい!



👉 日本で制度化されていない理由はこちら




坂本さん死去の記事と関連するSNS投稿。ピアノを演奏する姿の白黒写真。哀悼と尊厳を守る死に関する意見が強調。坂本龍一氏 ― 緩和ケアの限界を味わい逝去


坂本龍一さん死去「つらい。もう、逝かせてくれ」

家族、医師に漏らす…凄絶がん闘病 音楽家のまま力尽く



坂本龍一の訃報記事。上部に「つらい。もう、逝かせてくれ」などの文字。白黒写真で老人がピアノ前に座る。テキスト多数。坂本龍一氏 ― 緩和ケアの限界を味わい逝去
「安楽死は尊厳を守って自ら選ぶもの」

ベテラン介護士や医師が終末期ケアについて話し合うSNS投稿。色付きの背景に強調されたテキストがあり、しんみりした雰囲気。坂本龍一氏 ― 緩和ケアの限界を味わい逝去
「幻覚や痛みに耐えながら死を待つだけで」


👉 日本人の多くがどう考えているかはこちら(7〜8割支持)


👉 安楽死・緩和ケア・制度の全体像はこちら


FAQ


Q. 緩和ケアには限界がありますか?

A. はい。緩和ケアは多くの苦痛を軽減できますが、すべてを完全に取り除くことはできません。一定割合の患者では症状が残ると報告されています。


Q. 緩和ケアでも痛みが残ることはありますか?

A. あります。研究では、約10〜30%の患者で十分な痛みのコントロールが難しいとされています。


Q. 緩和ケアは万能な医療ですか?

A. いいえ。多くの人を支える重要な医療ですが、難治性の痛みや精神的苦痛など、完全に対応できないケースもあります。


Q. 緩和ケアで対応できない苦しみには何がありますか?

A. 痛みのほか、呼吸困難、強い倦怠感、そして尊厳の喪失などの精神的苦悩は、十分に緩和できない場合があります。


Q. 緩和ケアがあれば安楽死は不要ですか?

A. 多くのケースで有効ですが、すべての苦痛を取り除けるわけではないため、別の選択肢の必要性が議論されています。


▼関連記事


👉安楽死の種類(積極的・消極的・間接的)を詳しく解説


👉安楽死と尊厳死の違いをわかりやすく解説


👉安楽死の歴史(古代〜現代)

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