海外 安楽死 世論調査まとめ|各国の支持率・法制化状況一覧
- リップディー(RiP:D)

- 2025年10月17日
- 読了時間: 8分
更新日:1月3日
【海外 安楽死 世論調査まとめ|各国の支持率・法制化状況一覧】
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海外の安楽死に関する世論調査
2025年12月現在、世界各国における安楽死制度に対する世論調査の結果を、以下に概観していきます。
この記事では、まず代表的な国をいくつか抜粋して紹介しておきます。
こうした世論調査を俯瞰することで、安楽死制度、ひいては終末期医療に対して、各国の国民がどのような感覚や価値観を抱いているのかを、比較的客観的に把握することができると考えられます。
10ヶ国を選択しましたが、こちらは今後も加筆やアップデートをしていきます。
海外における安楽死の世論調査結果一覧
【アメリカ】アメリ安楽死 世論調査と支持率(71%)

ギャラップは、「ほとんどのアメリカ人は合法的な安楽死を支持している」というタイトルの新しい世論調査を発表したばかりです。
(アメリカ国民の)71%は、医師が「患者とその家族が要求した場合、何らかの痛みのない手段で患者の命を終わらせることが法律で認められている」と考えています。

ギャラップとは、アメリカ老舗の世論研究所になります。
出典:
【イギリス】 イギリス安楽死 世論調査と支持率(73%)

現代に遡り、YouGovは一般市民が安楽死を支持または反対できる幅広い表現や条件、状況を検証しました。
法案で提案されている現行政策は、イギリス人の73%の支持を得ており、13%が反対しています。
出典:
調査会社によって幅があり、中には80%を超えるデータもありますが、少なく見積もっても70%を超えているのは確かと考えます。
【イタリア】イタリア安楽死 世論調査と支持率(84%)

ルカ·コショーニ協会がSWGに委託した最近の世論調査では、イタリア人の84%が我が国の安楽死を法制化するのに賛成していることが示されました。
SWGとは、1981年にトリエステで設立された企業で、世論調査、市場調査、セクター調査、観測の分野でイタリアをリードする企業です。
出典:
【カナダ】 カナダ安楽死 世論調査と支持率(83%)


カナダ全土の83%の人々が、能力を低下させ、重篤で回復不能な病状と診断され、最終的には自分で決定を下す能力を失う人に対するMAIDの事前申請を支持しています。
ここでも、ケベック州では88%と支持率が高くなっています。X世代からの支持率は86%、団塊の世代からの支持率は88%です。
出典:
カナダでは2023年の少し前から…
遅れて日本では2024年1月から…
>障害者や経済的弱者が強制的に安楽死を選択させられている
>カナダでは生活保護より安楽死の申請のほうが簡単らしい
>「障害者が安楽死で間引きされている、カナダがナチス化してる」
>カナダ政府は社会保障費を抑制するために安楽死制度を進めている
このような陰謀論アプローチによる『デマ』が世界中に拡散しました。日本でも、いわゆる“左巻き”界隈のジャーナリストや大学教授や有識者、オールドメディアが、(ほぼ意図的に)に乗っかって、更に不安を煽るネタにはもってこいなので巷のインフルエンサーにより炎上させられました。
しかし、結果は御覧のとおりです。カナダの安楽死協会たちが、イプソスに調査を依頼してみたところ、カナダ全土で83%の国民が安楽死を支持しています。
このデマ恐慌を誰が引き起こしたかについては、いずれ別記事で紹介したいと思います。


この、いかにもそれらしいドキュメンタリー番組も嘘であると判明しています。
カナダの2023年はデマの猛威との戦いでした。

【スペイン】 スペイン安楽死 世論調査と支持率(86%)

さまざまな世論調査によると、スペイン国民の大多数が安楽死の非犯罪化と末期患者の合法化を支持しており(2018年は86%)、非末期患者(2018年には62%)が支持しています。
出典:
※CISは、スペインの公共調査機関です。
それ以外にも、世界の安楽死界隈の御用達、イプソスも調査に呼ばれていた記憶があります。
とりあえずスペインの安楽死制度の支持率は、かなり高いです。それには有名な歴史的事件があるのですが、それについてはこちらから。
【チリ】 チリ安楽死 世論調査と支持率(60%)

最近の調査によると、人口の60%が「特別な場合」に安楽死を支持しています。ガブリエル·ボリッチ大統領は、緊急性を示し、法案を推進することを保証しています。
【フィンランド】 フィンランド安楽死
世論調査と支持率(80%)

フィンランドの市民たちは、フィンランドで安楽死(自死帮助)を認める法律を政府に整備するよう求めている。国営放送エールによる調査では、フィンランド人の80%が安楽死について肯定的であることが示された。
北欧はプロテスタントが主流ですから…国民が賛成でも上級国民が抑え込みます。
【フランス】フランス安楽死 世論調査と支持率(84%)

@IfopOpinionによると、
世論調査:84%のフランス人が、病気の患者の支援と人生の終わりに関する法律案の審議再開に賛成していると表明
左派の有権者:88%
旧 大統領与党の有権者:88%
右派の有権者:75%
極右の有権者:85%
※右左の有権者どちらとも圧倒的に賛成なのだから早く成立してほしいです。

・フランス国民の84%が終末期法案の審査継続を支持。
・フランス人の60%が、幇助死をプログラムに含めるよう候補者に求めています。
※IFOPとは、フランス世論研究所(Institut français d'opinion publique)の略称で、世論調査や市場調査を行う国際的な企業です。1938年12月1日に設立され、企業や政党向けに調査結果を提供しています。
2024年7月と少々古いデータですが、おそらく現在は90%近いのではないでしょうか。
【韓国】 韓国 安楽死 世論調査と支持率(82%)

全国の19歳以上の成人男女2015人を対象に「Well-Dyingの認識と政策に関する調査を実施したところ、10人中7人が「安楽死」(自殺幇助)に賛成していることがわかった。
強く反対したのは10人に1人だけで、90%は実際には幇助死に反対していなかった。

ハンコックリサーチが、昨年7月に成人1000人を対象に実施した世論調査では、
回答者の82%が安楽死に賛成と答えた。
【台湾】台湾 安楽死 世論調査と支持率(86%)


86.2%の台湾人が合法化を望んでいる。
10ヶ国の世論調査(安楽死の支持率)
【アメリカ】 71%
【イギリス】 74%
【イタリア】 84%
【カナダ】 83%
【スペイン】 86%
【チリ】 60%
【フィンランド】 80%
【フランス】 84%
【韓国】 82%
【台湾】 86%
制度化された国と世論の関係性
とりあえず10ヵ国の安楽死制度への支持率を並べてみましたが、日本と同じく、
7~8割は安楽死を支持
していると判断してよいでしょう。
欧州の主要国における安楽死 世論調査比較
欧州では、宗教的背景や医療制度の違いはあるものの、総じて安楽死または医師幇助死に対する支持率は高水準で推移しています。
特にフランスやスペインのように、近年立法・制度改正を巡る議論が活発化している国では、世論が政治的議論を後押しする構図が顕著に見られます。
北米における安楽死 世論調査比較
アメリカでは州ごとに制度の有無が異なるため、賛成率は高いものの、連邦レベルでの統一的な議論には至っていません。
一方、カナダではすでに安楽死(MAiD)が制度化されており、制度開始後も国民の支持が維持、あるいは拡大している点が特徴的です。
アジア圏における安楽死 世論調査の現状
アジアにおいても、安楽死や尊厳死に関する議論は確実に進展しています。
特に韓国や台湾では、高齢化社会の進行、延命医療への疑問、家族負担の問題などを背景として、国民の意識が大きく変化してきました。
制度の内容や法的整理は国ごとに異なりますが、少なくとも「議論そのものを拒否する空気」は弱まりつつあると推測できます。
世論と制度成立の間にある乖離
余談ですが、世界各国の安楽死を継続的にリサーチしていて、常々感じることがあります。
それは、
どの国においても、国民の多数が安楽死に賛成・支持しているにもかかわらず、
制度化や法制化は極めて困難である
という点です。素朴な疑問とも言えます。
この事実は、一見すると直感に反するようにも映ります。民主主義国家において、これほど明確な多数意見が存在するにもかかわらず、なぜ制度成立までに長い年月を要するのでしょうか。
本稿では詳細な解説は行いませんが、あえて示唆的に述べるならば、そこには
・政治制度上の構造的要因
・宗教団体・医師会・倫理委員会などの強い影響力
・「誤用・濫用リスク」への過度な懸念が固定化されやすい議論構造
・世論と立法判断の間に存在するタイムラグ
といった、複数の要素が複雑に絡み合っていると推測します。
これらの点については、今後あらためて国別事例や具体的な政治過程を示しながら、別記事で詳述する予定です。










