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【健康問題】自殺者数の推移(2007年~2024年)|原因別・年齢別データ完全公開【警察庁・厚生労働省】

  • 執筆者の写真: リップディー(RiP:D)
    リップディー(RiP:D)
  • 2 日前
  • 読了時間: 8分

※最終更新日:2026年4月24日(随時更新)


本記事は、警察庁および厚生労働省が公表する統計データに基づき、健康問題を理由とした自殺者数の推移を整理・分析したものです。


内容は一般的な情報提供を目的としており、医療的判断や個別の助言、また特定の行為を推奨するものではありません。


あくまで公開データの理解を深めるための参考情報としてご活用ください。


日本において、自殺の原因として最も多く挙げられているのが


「健康問題」


です。


これは一時的な傾向ではなく、長年にわたり統計上で一貫して確認されてきた事実であり、政策・医療・福祉の分野においても重要な分析対象となります。


日本の自殺動機の変遷を示す円グラフが6つあり、1970年代から2020年代までの健康問題の割合の増加と詳細な分析が描かれています。


本ページでは、警察庁および厚生労働省が公表している公式統計データをもとに、2007年から2024年までの18年間にわたる「健康問題による自殺者数」の推移を体系的に整理しました。


単なる数値の羅列ではなく、各年度ごとの特徴、長期的な増減傾向、そして年齢別・原因別の構造に着目することで、日本社会における「健康問題と自殺」の関係をより立体的に理解できる構成としています。


特に本データは、終末期医療や緩和ケア、さらには安楽死制度の議論を検討するうえでも基礎資料となり得るものです。

感情論ではなく、客観的な統計に基づいた議論の出発点として、本ページを活用してください。


※本ページは基礎資料として、今後も最新の公式統計に基づき、データの追加および内容の更新を継続的に行います。




本データは、終末期医療や制度議論を検討する基礎資料としても活用可能です。

👉 関連テーマについては以下の記事をご参照ください。





🎧音声による動画解説



要約図(自由使用可)


日本の自殺原因を分析するインフォグラフィック。主に健康問題に焦点を当て、2007年から2024年の統計データと図が含まれています。


健康問題による自殺の全体像(2007年~2024年:18年間)

(自由使用可)


過去18年分の健康問題による国保者の詳細統計表。年ごとの身体疾患、精神疾患のデータが赤や黄色でハイライトされ、合計や割合が記載。
健康問題による自殺者の詳細推移(平成19年~令和6年) │過去18年分


平成19年から令和6年までの健康問題による自殺者数推移を示すグラフ。精神疾患、身体疾患など4要因の変動を色分けで表示。
健康問題による自殺者数の推移(平成19年~令和6年):主要4要因の18年間分析


日本における自殺の原因構造を長期的に見ると、


「健康問題」は

一貫して最大の割合


を占めてきました。

この傾向は2007年から2024年までの18年間においても大きくは変わっていません。


ここでいう「健康問題」とは、単なる身体疾患だけではなく、うつ病などの精神疾患、慢性的な痛み、生活機能の低下などを含む広義の概念です。

とりわけ統計上は、精神的要因と身体的要因が複合的に絡み合うケースが多い点が特徴です。




長期推移から見える3つの重要な傾向


1.全体としては減少傾向だが、構造は維持されている

2000年代後半、日本の自殺者数は年間3万人を超える高水準にありました。その後、全体の自殺者数は減少傾向に転じます。


しかし注目すべきは、「健康問題が占める割合」は大きく変わっていない点です。

つまり、自殺者総数が減少しても、原因構造そのものは維持され続けているといえます。



2.精神疾患の影響が極めて大きい

健康問題の内訳をみると、最も大きな割合を占めるのは精神疾患、特にうつ病です。

身体疾患が直接の原因となるケースも存在しますが、多くの場合は以下のような複合的要因が確認されています。


・慢性疾患による生活の質の低下

・長期治療による心理的負担

・社会的孤立や就労困難

・将来への不安


このように、「身体の問題」が「心の問題」を誘発し、最終的に自殺に至る構造が典型的です。



3.高齢者層における割合の高さ

年齢別に見ると、健康問題による自殺は特に高齢者層で顕著です。

これは以下の要因が複合的に影響しています。


・慢性疾患やがんの罹患率の上昇

・身体機能の低下

・介護負担や孤立

・配偶者の死別


一方で近年は、若年層においても精神的健康問題の影響が増加しており、

単純に「高齢者の問題」とは言えなくなりつつあります。




時期別に見る変化のポイント


📝 2007年~2015年:高水準からの減少期

この期間は、自殺者数全体が減少に転じた重要なフェーズです。背景には、地域支援体制の強化や精神保健対策の拡充が挙げられます。


一方で、健康問題が原因の中心である構造は変わらず、

「減少しているが問題の本質は継続している」状態でした。



📝 2016年~2019年:安定期と構造固定

この時期は、自殺者数が比較的安定し、緩やかな減少または横ばいが続きました。

特徴的なのは、健康問題の中でも精神疾患の割合がより明確になってきた点です。

統計の精緻化により、原因分類の精度も向上しました。



📝 2020年~2021年:社会的要因との交差

この時期は、新型感染症の拡大により社会環境が大きく変化しました。

健康問題そのものに加え、


・コロナ禍による外出制限による孤立

・医療アクセスの制約

・経済不安


といった要因が重なり、特に女性や若年層での変動が注目されました。



📝 2022年~2024年:回復と新たな課題

最新データでは、自殺者数は一定の落ち着きを見せつつも、完全な改善には至っていません。

健康問題の内訳においては、


・精神的ストレスの長期化

・高齢化の進行

・医療および福祉の地域格差


といった課題が浮き彫りになっています。




健康問題と自殺の関係は「単一原因」ではない


重要なのは、健康問題による自殺が単一の原因で説明できるものではないという点です。

実際には、


・健康問題 × 経済問題

・健康問題 × 家庭問題

・健康問題 × 社会的孤立


といった複合構造の中で発生しています。

このため、統計上「健康問題」と分類されていても、その背後には多層的な要因が存在します。




政策・医療への示唆

この18年間のデータから導かれる最も重要な示唆は、


「医療だけでは自殺は防げない」


という点です。

必要とされるのは、


・精神医療の改革

・地域包括ケアの強化

・孤立防止の社会政策

・終末期医療の質の向上


といった、医療と社会の両面からのアプローチが必要と言われています。




まとめ


2007年から2024年までの長期データを通じて明らかになるのは、


健康問題が日本の自殺構造の

中核にあり続けている


という事実です。

総数の増減に目を向けるだけでは不十分であり、その内訳と構造を理解することが不可欠です。


本ページで提示した公式統計は、感情的な議論ではなく、実証に基づいた理解を進めるための基盤となるものです。

今後の政策議論や社会的検討においても、こうした長期データの分析が重要な役割を果たすといえるでしょう。




採用した公式の統計データまとめ




※データの解釈に関する留意点

本記事で扱う自殺統計は、警察庁および厚生労働省が公表する公式データに基づいていますが、これらの数値にはいくつかの前提と限界が存在します。


まず、自殺の理由は、遺書の内容や関係者への聞き取りなどをもとに推定されるため、一定の主観性を含みます。必ずしも本人の意思や背景が完全に反映されているとは限りません。


また、実際の自殺には複数の要因が重なっているケースが多いものの、統計上は主たる一因に分類されるため、「健康問題」とされた事例の中にも、経済的要因や家庭問題などが併存している可能性があります。


さらに、年次ごとの比較においては、社会状況や医療環境、報告方法の変化などが影響を与えることがあります。特に近年では、感染症の流行や医療アクセスの変化といった外部要因も無視できません。


これらの点を踏まえ、本記事の分析は「傾向の把握」を目的としたものであり、特定の因果関係を断定するものではありません。データの読み取りにあたっては、こうした前提を考慮することが重要です。




2007年~2015年(平成19年~平成27年)の健康問題による自殺者数の内訳(厚生労働省データ)



第2-3表は2007年から2015年までの健康問題による自殺者数の推移を示す。データは病気の悩みや身体障害の悩みなどに分類。

👉 2007年〜2015年の日本の自殺者数の推移を原因別・年齢別に分析した統計データ(PDF)

出典URL:h28h-2-2.pdf





※以下は、警察庁Webサイトよりデータを収集






2016年(平成28年)の健康問題による自殺者数の内訳


平成28年の身体・精神疾患に関する統計。身体疾患計3,691、精神疾患計5,720、その他計266。数値と分類が表形式で示されている。

👉 2016年の日本の自殺者数を原因別・年齢別に分析した公式統計データ(PDF)





2017年(平成29年)の健康問題による自殺者数の内訳


平成29年の身体疾患・障害と精神疾患、その他の統計データ。各項目ごとの合計数が表として示され、数値が列挙されている。

👉 2017年の日本の自殺者数を原因別・年齢別に分析した公式統計データ(PDF)





2018年(平成30年)の健康問題による自殺者数の内訳


平成30年の身体・精神疾患人数表。身体疾患計3,517、精神疾患計5,332。その他認知機能低下259。疾患ごとに区分。

👉 2018年の日本の自殺者数を原因別・年齢別に分析した公式統計データ(PDF)





2019年(令和1年)の健康問題による自殺者数の内訳


令和1年の身体・精神疾患一覧。身体疾患合計3,378件、精神疾患合計4,872件。左に項目名と右に数量が記載。

👉 2019年の日本の自殺者数を原因別・年齢別に分析した公式統計データ(PDF)





2020年(令和2年)の健康問題による自殺者数の内訳


令和2年の身体疾患・精神疾患統計表。身体疾患は総計3,343、精神疾患は総計5,078。うつ病や統合失調症が含まれる。

👉 2020年の日本の自殺者数を原因別・年齢別に分析した公式統計データ(PDF)





2021年(令和3年)の健康問題による自殺者数の内訳


令和3年の身体疾患・精神疾患・その他の統計表。身体疾患合計3,190件、精神疾患合計4,968件、その他255件の数字が示されている。

👉 2021年の日本の自殺者数を原因別・年齢別に分析した公式統計データ(PDF)





※以下、厚生労働省のサイトよりデータを収集





2022年(令和4年)の健康問題による自殺者数の内訳


緑色背景の表で、令和4年の健康問題に関するデータ。男女別に「病気の悩み」や「身体障害の悩み」などの項目が並ぶ。

出典:↓





2023年(令和5年)の健康問題による自殺者数の内訳


令和5年の健康問題に関する表。性別別の総数や身体障害、疾病、認知機能低下の悩みなどを記載。色分けされた枠が強調。

出典:↓





2024年(令和6年)の健康問題による自殺者数の内訳

健康問題に関する表。令和6年の男女別総数と健康問題の種類が記載。緑色の背景に白文字。特定の列は赤枠で強調。

出典:↓



FAQ


Q1 日本で自殺の原因として最も多いのは何ですか?

A 日本では長年にわたり「健康問題」が自殺原因の中で最も多い割合を占めています。


Q2 健康問題とは具体的に何を指しますか?

A 精神疾患(うつ病など)と身体疾患(がん、慢性疾患など)の両方が含まれます。


Q3 健康問題による自殺は増えていますか?

A 長期的には減少傾向ですが、社会状況により一時的な増減が見られます。


Q4 高齢者の自殺と健康問題は関係がありますか?

A 強い関連があります。特に身体疾患や慢性痛が影響するケースが多いです。


Q5 このデータはどこから取得されていますか?

A 主に警察庁および厚生労働省の公式統計(自殺統計・自殺対策白書)です。

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