安楽死は日本で合法なのか|法律・憲法・裁判と判例からわかる日本の現状

更新日:4 日前
最終更新日:2026年9月25日
※更新履歴:法令・判例・公的資料・学術文献を確認
👉 安楽死の基本的な仕組みや全体像を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓
👉 安楽死の定義と分類(積極的・消極的・間接的)の違いは、こちらで整理しています↓
👉 混同されやすい、安楽死と尊厳死の違いをを知りたい方は、こちら(延命治療との関係も整理)↓
人は誰しも、いつか「人生の終わり」に向き合います。病気や老いによって強い苦痛に直面したとき、「安らかな死を選びたい」と願う人がいることも事実です。
しかし、日本では現在、安楽死を認める法律は存在しません。
日本では
立法(法律)としても
司法(裁判)としても
安楽死を合法化したものは存在しません。
ただし、過去の裁判では「もし許されるとしたらどのような条件か」という
例外的な判断基準
が示されてきました。
この記事では、日本における安楽死の法的状況を
法律(憲法・刑法の考え方)
裁判例(司法判断)
という2つの視点から、冷静に整理します。
🎧音声による動画解説
要約図(自由使用可)

日本の法律では安楽死は合法ではない
(刑法199条・202条)

まず最も重要な点です。
現在の日本には安楽死を合法化する法律は存在しません。
日本の刑法では、人の命を故意に奪う行為は
・殺人罪(刑法199条)
・嘱託殺人・承諾殺人罪(刑法202条)
・自殺関与罪〔自殺幇助〕(刑法202条)
などに該当する可能性があります。
そのため、たとえ本人が望んでいたとしても、
他者が積極的に命を終わらせる行為は
基本的に犯罪として扱われます。
実際、日本で起きた安楽死事件の多くは
刑事裁判で有罪判決が下されています。
つまり、法律のレベルでは
日本は安楽死を合法化していない
というのが現状です。
👉 安楽死をめぐる賛否の論点を体系的に整理したい方は、こちらをご覧ください↓
日本国憲法は「死を選ぶ権利」を認めているのか

では、日本国憲法はどう考えているのでしょうか。
よく議論されるのは次の条文です。
憲法13条
(個人の尊重・幸福追求権)
この条文を根拠に
・「自己決定として死を選ぶ権利」
・「尊厳ある死」
を主張する議論があります。
しかし、日本の裁判所はこれまで
憲法が安楽死の権利を
保障しているとは認めていません。
裁判所の基本的な立場は
・人の命は社会にとって極めて重要な価値である
・国家は生命保護を重視する
というものです。
そのため、
憲法解釈から安楽死を合法化するという判断は、これまで示されていません。
👉 日本における安楽死の法律的な扱いについては、こちらで詳しく解説しています↓
裁判所が示した安楽死の条件
法律が存在しない一方で、日本ではいくつかの裁判で
「安楽死の条件」が議論されてきました。
ただし重要なのは、
これらは安楽死を合法化した判決ではない
という点です。
裁判所はあくまで
「違法性が否定される可能性のある条件」
を示したにすぎません。
ここでは代表的な裁判例を見てみます。
名古屋高等裁判所判決(1962年)|安楽死6要件
※名古屋高等裁判所判決(1962年12月22日)

1962年、名古屋高裁は安楽死事件の判決で
安楽死が成立しうる条件として6つの要件を示しました。
主な内容は次の通りです。
① 不治の病で死が目前に迫っている
② 耐え難い苦痛がある
③ 苦痛緩和が目的
④ 本人の真摯な意思がある
⑤ 医師による行為
⑥ 方法が倫理的に妥当
この判決は、日本の安楽死議論において最も広い理論枠を示したものとされています。
ただし、この事件でも被告人は嘱託殺人罪で有罪となりました。
つまり
条件は示されたが、安楽死が合法と認められたわけではない
ということです。
東海大学安楽死事件(横浜地裁1995年)|4要件
※横浜地方裁判所判決(1995年3月28日)

1995年の横浜地裁判決は、いわゆる東海大学安楽死事件です。
この裁判では、
名古屋高裁の枠組みを踏まえつつより厳しい4要件が示されました。
① 耐えがたい苦痛
② 死期が迫っている
③ 他に苦痛を和らげる方法がない
④ 本人の明確な意思
しかし、この事件でも医師は殺人罪で有罪となりました。
裁判所は、安楽死を認めたわけではなく
要件を満たしていない
と判断したのです。
ALS患者嘱託殺人事件(京都地裁2024年)
※京都地方裁判所(2024年3月5日)

近年、大きな議論を呼んだのが
👉ALS患者嘱託殺人事件です↓
👉事件の全貌は、こちらの動画集で詳しく解説しています(むふむふチャンネル様)↓
患者の依頼を受けた医師が薬物を投与し死亡させたとして、刑事責任が問われました。
裁判では
① 本人意思の確認
② 苦痛緩和の必要性
③ 医療としての妥当性
④ 記録性
などが重要なポイントとして議論されました。
しかし、この事件でも
安楽死が合法と認められたわけではありません。
裁判所はむしろ
例外があるとしても極めて限定的
という姿勢を示しました。
👉 緩和ケアの限界とは?│難治性疼痛・緩和的鎮静と安楽死を考える↓
👉 安楽死と自殺の違い・関係を整理したい方は、こちらをご覧ください↓
日本の裁判例に共通するポイント

これまでの裁判例を整理すると、次のような共通点があります。
① 安楽死を合法化した判決はない
すべての事件で刑事責任が認められています。
② 条件は「理論上の枠組み」にすぎない
裁判所は
緊急避難
違法性阻却
といった刑法理論の中で検討しています。
③ 日本は法制度として安楽死を認めていない
最終的な判断は立法(国会)に委ねられている状態です。
👉 安楽死と関係が深い「緩和ケアと安楽死の違い」は、こちらで整理しています↓
日本の安楽死問題をどう考えるべきか
安楽死の問題は、単なる法律論ではありません。
そこには
苦痛の中にある患者
家族の葛藤
医療の限界
社会の価値観
が重なっています。
日本では現在、
安楽死を認める法律はなく、
裁判でも合法化されていません。
しかし同時に、多くの人が人生の最期について悩み、考えています。
この問題は
命とは何か、尊厳とは何か
という、人間社会の根源的な問いでもあります。
だからこそ、感情だけでも、制度だけでもなく、
社会全体で静かに議論していくことが
必要なのではないでしょうか。
世界では、死ぬ権利(安楽死制度)をめぐる議論が広がりつつあります。
日本はどういう答えを出すのでしょうか?
👉 日本国内の安楽死の支持率は、こちらをご覧ください↓
👉 日本の安楽死の歴史・事件を知りたい方は、こちらをご覧ください↓
まとめ|日本では安楽死は合法ではない
この記事のポイントを整理します。
日本では安楽死を合法化する法律は存在しない
憲法も「死ぬ権利」を明確には認めていない
裁判では条件が議論されたが、合法化された例はない
現在も日本では基本的に刑法の対象となる
つまり、日本の現状は
安楽死は合法ではないが、議論は続いている
という状態です。
私たちはこれから、人生の最終段階をどのように支える社会を作るのか。
この問いは、これからの日本にとってますます重要になっていくでしょう。
👉 地図で確認する安楽死が合法の国 一覧と各国制度は、こちらで詳しく解説しています↓
👉 世界各国の安楽死制度を知りたい方は、こちらで解説しています↓
👉 安楽死とは何かを整理したい方は、こちらで全体像を確認できます↓
日本の法的位置づけ
項目 | 現在の日本 |
安楽死を明文で合法化する法律 | なし |
医師が患者の生命を直接終わらせる行為 | 刑法上の犯罪成立が問題となる |
嘱託・承諾に基づく殺人 | 刑法202条が規定 |
自殺幇助 | 刑法202条が規定 |
憲法に「死ぬ権利」の明文規定 | なし |
安楽死を合法化した判決 | なし |
東海大学事件4要件 | 判決で示された判断枠組み |
厚労省終末期医療ガイドライン | あり |
積極的安楽死 | ガイドラインの対象外 |
法律と判例
【法律】
国会が制定
↓
刑法199条・202条
↓
現在、安楽死を合法化する法律はない
【裁判】
個別事件を判断
↓
1962年 名古屋高裁
↓
安楽死6要件
↓
1995年 横浜地裁
↓
東海大学事件4要件
↓
2009年 最高裁
↓
川崎協同病院事件
↓
2024年 京都地裁
↓
ALS患者嘱託殺人事件
※判例上の要件=法律そのものではない
安楽死・尊厳死・緩和ケア
項目 | 安楽死 | 尊厳死・延命治療の差し控え等 | 緩和ケア |
主な目的 | 苦痛からの解放等を目的として死を早める | 自然な経過を尊重 | 苦痛・症状の軽減 |
死を直接引き起こすか | 制度上、医療者が直接関与する場合がある | 直接死を引き起こすことを目的としない | 死を目的としない |
日本 | 合法化法なし | ガイドライン等による意思決定 | 医療として実施 |
法的根拠 | 明確な制度なし | 一律の「尊厳死法」はなし | 医療制度 |
論点 | 自己決定・生命保護・安全策 | 本人意思・治療差し控え | 苦痛緩和・ACP等 |
👉 世界の安楽死制度の成立経緯を年代順で知りたい方は、こちら↓
👉 世界各国の申請プロセスをまとめて確認する場合はこちら(ハイライト)↓
FAQ
Q1.日本では安楽死は合法ですか?
A.現在の日本には、医師が患者の明確な意思に基づいて生命を直接終わらせることを一般的に認める安楽死の法律はありません。具体的な行為については、刑法199条・202条などとの関係で刑事責任が問題となります。
Q2.安楽死と尊厳死は同じものですか?
A.同じものとして扱うことはできません。一般に安楽死は、医療者が患者の死を直接早める行為を指すのに対し、尊厳死は、延命治療の差し控え・中止などを通じて自然な経過で死を迎える考え方として用いられています。ただし、「尊厳死」「消極的安楽死」という用語の定義には医学・倫理・法学上の議論があります。
Q3.東海大学事件の「4要件」を満たせば、日本で安楽死を実施できるのですか?
A.そうではありません。1995年の横浜地裁判決では、積極的安楽死について一定の要件が示されましたが、この判決によって安楽死を合法化する法律が成立したわけではありません。実際、この事件では被告人である医師に殺人罪の有罪判決が言い渡されています。
Q4.日本国憲法13条は「死ぬ権利」を認めていますか?
A.憲法13条の個人の尊重・幸福追求権や自己決定権との関係で、人生の最終段階における自己決定について議論されています。一方、安楽死を受ける権利が憲法上明示的に保障されているわけではなく、裁判所によって安楽死の権利が一般的に認められた例もありません。
Q5.緩和ケアを否定しているのですか?
A.いいえ。緩和ケアは終末期医療において重要な役割を担っており、本サイトもその充実を否定するものではありません。安楽死をめぐる議論では、緩和ケアを十分に提供したうえで、それでもなお残る苦痛や本人の意思を制度上どのように扱うか、という別の問題として検討することが重要です。
Q6.安楽死にはどのような反対意見がありますか?
A.主な論点として、本人の意思が本当に自由なものなのか、家族や社会からの圧力が生じないか、障害者・高齢者・社会的弱者に対する間接的な圧力にならないか、医療者と患者の信頼関係にどのような影響があるか、また制度上の安全策をどこまで実効的に機能させられるか、といった問題が指摘されています。
Q7.安楽死制度の安全策は研究されていますか?
A.はい。本人の意思確認、複数の医師による確認、適格性審査、報告・監査制度などを含む制度設計について、各国の実施状況や医学・生命倫理の研究が行われています。一方で、安全策が十分に機能するかについては研究者の間でも評価が分かれており、制度を導入する場合には継続的な監視と検証が必要とされています。
Q8.日本では尊厳死を定めた法律がありますか?
A.現在、日本には尊厳死を包括的に規定する法律はありません。一方、厚生労働省は「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」を策定し、本人の意思決定を基本とした終末期医療・ケアの意思決定プロセスを示しています。
Q9.安楽死と自殺は同じですか?
A.同じものとして扱うことはできません。安楽死は医療者が関与する制度として議論される一方、自殺は本人が自ら生命を絶つ行為を指します。また、医師幇助自殺については、患者本人が最終行為を行うという点で安楽死とは区別されます。
Q10.日本では安楽死について国会で議論されていますか?
A.終末期医療、尊厳死、事前指示書などについては国会で質問主意書や法制化に関する議論が行われています。ただし、安楽死を一般的に合法化する法律が現在成立しているわけではありません。
Q11.海外で安楽死を合法化した国はありますか?
A.はい。オランダ、ベルギー、スペインなど、一定の要件と手続のもとで安楽死を認めている国があります。一方、医師幇助自殺のみを認める国・地域もあり、制度の内容は国によって大きく異なります。そのため「合法国」というだけで制度内容を一括りにすることはできません。
Q12.安楽死が将来、日本で合法化される可能性はありますか?
A.現時点で将来の法制化を確定的に予測することはできません。今後の国会での議論、医学・生命倫理上の議論、社会の意識、海外制度の実証研究などによって検討される可能性があります。
嘆願書送付アクション
本サイトでは、各国制度、安全性・濫用防止、緩和ケア、身体疾患による苦痛と自殺などについて、国会提出用の補足資料も公開しています。
※世界の制度を比較したうえで、日本で制度設計を考える際には、適格要件、第三者審査、記録・報告、医療従事者の良心的拒否、障害者・高齢者等への配慮、緩和ケアとの関係などを個別に検討する必要があります。
書類 一覧
・嘆願書 本文『人道的終末選択の法制化に関する提言書』
・補足資料① 日本における安楽死制度の法的現状と制度的空白
・補足資料② 各国制度比較と日本への制度モデル
・補足資料③ 制度設計・安全性確保・濫用防止策
・補足資料④ 緩和ケアの限界と終末期医療の課題
・補足資料⑤ 身体疾患・身体障害による苦痛と自殺の実態
・カバーレター:ご挨拶(1ページ)
・要約文(2ページ)
👉 日本に安楽死制度を導入するための5つのポイント|制度化への課題・世界の動向・実現への道筋↓
参考文献・学術資料
日本の法律・判例・公的資料
1.日本国憲法・刑法
日本国憲法第13条、刑法第199条・第202条など。日本における安楽死の法的扱いを確認するための一次資料です。
2.横浜地方裁判所・平成7年3月28日判決(東海大学安楽死事件)事
件番号:平成4年(わ)第1172号判決結果:有罪東海大学安楽死事件において、医師による積極的安楽死の許容要件について判断を示した判決です。
3.名古屋高等裁判所・昭和37年12月22日判決
『高等裁判所刑事判例集』15巻9号674頁。いわゆる「安楽死6要件」を示した判例として、その後の日本の安楽死論において参照されています。
4.厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」
2018年改訂。人生の最終段階における医療・ケアの意思決定について、本人の意思を基本とした手続を示しています。なお、生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は本ガイドラインの対象外です。
5.国立国会図書館・岡村美保子「終末期医療と『安楽死』『尊厳死』―法制化の現状―」
『レファレンス』793号、2017年。 国立国会図書館サーチ
日本の安楽死・尊厳死をめぐる法制度、海外制度、国内の判例・法制化議論を国会図書館の調査資料として整理しています。
日本に関する医学・生命倫理研究
6.Asai A, Ohnishi M, Nagata SK, Tanida N, Yamazaki Y. Doctors' and nurses' attitudes towards and experiences of voluntary euthanasia: survey of members of the Japanese Association of Palliative Medicine. Journal of Medical Ethics. 2001;27(5):324–330.DOI: 10.1136/jme.27.5.324PMID: 11579190
日本の緩和医療関係者を対象に、安楽死に対する態度や患者からの要請経験を調査した研究です。
7.Takimoto Y, Nabeshima T. Disparity in attitudes regarding assisted dying among physicians and the general public in Japan. BMC Medical Ethics. 2025;26(1):7.DOI: 10.1186/s12910-025-01166-9PMID: 39833823
日本の医師と一般市民を対象に、安楽死・医師幇助自殺に対する態度を比較した研究です。
安楽死・緩和ケアに関する国際研究
8.Radbruch L, Leget C, Bahr P, et al. Euthanasia and physician-assisted suicide: A white paper from the European Association for Palliative Care. Palliative Medicine. 2016;30(2):104–116.DOI: 10.1177/0269216315616524PMID: 26586603
欧州緩和ケア学会(EAPC)のポジションペーパーで、緩和ケアと安楽死・医師幇助自殺の関係を倫理・医学の観点から整理しています。
9.Cassel EJ.The nature of suffering and the goals of medicine.New England Journal of Medicine. 1982;306(11):639–645.DOI: 10.1056/NEJM198203183061104PMID: 7057823
苦痛を身体的疼痛だけではなく、心理・社会的側面を含む「全人的苦痛」として捉える医学的議論の基礎的文献です。
10.Steck N, Egger M, Maessen M, Reisch T, Zwahlen M. Euthanasia and assisted suicide in selected European countries and US states: systematic literature review. Medical Care. 2013;51(10):938–944.DOI: 10.1097/MLR.0b013e3182a0f427PMID: 23929402
安楽死・医師幇助自殺が合法化された欧州諸国および米国州の実施状況を比較したシステマティックレビューです。
11.Grove GL, Lovell MR, Hughes I, Maehler E, Best M.Voluntary-assisted dying, euthanasia and physician-assisted suicide: global perspectives—systematic review. BMJ Supportive & Palliative Care. 2025;15(4):423–435.DOI: 10.1136/spcare-2024-005116PMID: 40175060
安楽死・医師幇助自殺に関する多数の研究を対象としたレビューで、一般市民・医療者などの態度が、質問内容や条件、対象集団によって異なることを整理しています。
反対・慎重論を含む研究
12.Pereira J. Legalizing euthanasia or assisted suicide: the illusion of safeguards and controls. Current Oncology. 2011;18(2)–e45.DOI: 10.3747/co.v18i2.883PMID: 21505588
安楽死・医師幇助自殺の合法化に伴う安全策や制度上の統制について、批判的な観点から検討した論文です。
13.Sjöstrand M, Helgesson G, Eriksson S, Juth N.Autonomy-based arguments against physician-assisted suicide and euthanasia: a critique. Medicine, Health Care and Philosophy. 2012;15(2):225–230.DOI: 10.1007/s11019-011-9365-5PMID: 22161026
「自己決定権」を安楽死・医師幇助自殺容認の根拠とする議論について、倫理学的な観点から批判的に検討しています。
14.Doherty AM, Axe CJ, Jones DA.Investigating the relationship between euthanasia and/or assisted suicide and rates of non-assisted suicide: systematic review.BJPsych Open. 2022;8(4).DOI: 10.1192/bjo.2022.71PMID: 35656575
安楽死・医師幇助自殺の制度化と、一般の自殺率との関係を検討したシステマティックレビューです。研究数や研究デザインなどの制約があり、因果関係の評価には注意が必要であることも踏まえています。
本ページにおける資料の位置づけ
本ページでは、安楽死・医師幇助自殺の制度化をめぐる議論について、賛成・反対の一方だけに依拠することを避けるため、日本の法令・判例、公的資料、査読付き学術論文、制度に慎重な立場からの研究を含めて参照しています。
なお、学術論文はそれぞれ研究対象、調査方法、対象国、研究時点が異なります。そのため、個々の研究結果をそのまま日本の制度設計に当てはめるのではなく、「どのような事実が確認されているのか」「どの点について研究上の議論が分かれているのか」を区別して参照することが重要です。
調査方法・情報源
本記事では、日本における安楽死・尊厳死・終末期医療の法的な位置づけを確認するため、日本国憲法・刑法などの法令、裁判所の判決、厚生労働省などの政府資料、国立国会図書館の調査資料を優先して参照しています。
「安楽死」「尊厳死」「医師幇助自殺」「治療の差し控え・中止」などは、日常的には混同されることがありますが、法律上・医学上の意味は異なります。本記事では、各用語を区別し、現行法と過去の判例を分けて整理しています。
医学・倫理に関する記述については、可能な限りPubMed収載の査読付き学術論文、総説、系統的レビューなどを参照し、安楽死・医師幇助自殺をめぐる賛成・反対双方の議論や制度上の課題にも触れています。
また、海外の制度や研究結果を日本にそのまま当てはめることには限界があるため、その点にも留意しています。
本記事は、安楽死の法制化をめぐる特定の立場を示すだけでなく、日本の現行法、判例、終末期医療の制度的状況を一次資料・学術資料に基づいて整理し、読者自身が考えるための情報を提供することを目的としています。




















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