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安楽死とは 基本知識 積極的安楽死

  • 執筆者の写真: リップディー(RiP:D)
    リップディー(RiP:D)
  • 9月21日
  • 読了時間: 5分

更新日:5 時間前

【安楽死とは 基本知識 積極的安楽死】


まず大前提として、安楽死は学術的に3つの種類に区分されている事を覚えておきましょう。


安楽死の学術的分類、積極的安楽死、消極的安楽死、間接的安楽死

1.積極的安楽死

2.消極的安楽死

3.間接的安楽死


3以外は、どこかで聞いたことがある人も多いと考えます(3は要は“沈静”のこと)

上から順に追って説明していきます。

まずは“積極的安楽死”について。



積極的安楽死(Active Euthanasia)


積極的安楽死の説明図。致死薬による安楽死と、自殺ほう助

積極的安楽死は、皆さんがイメージするような、いわゆる『安楽死』を思い浮かべてもらってOKです。


ただし、手段が2種類あり、国によってルールに違いがあります。それによって言葉の表現も変わってくる事には注意が必要です。それは安楽死用の『薬』を安楽死希望者にどう投与するかという点です。


1.は、医師からの投与(注射を受けるイメージ)

2.は、本人が自ら投与(コップで飲んだり、点滴開栓を自分で開く)


「どちらも安楽死で良くない?」と、やや面倒に感じる方もいるかもしれませんが、実は全然違います。

少し大げさな表現をすると、つまりは、


1.医師(他者)からの殺人行為(中絶や死刑と同様)

2.他者が、自殺のお手伝いをする行為


このように捉えるとルールの重みに大きな違いがあると理解できます。

医療者側の気持ちや負担感、家族の心情的にも大きな違いが発生します。一般国民が受ける印象もだいぶ違ったものとなるでしょう。


そのような訳で、(多くの方がドキュメンタリー等で御覧になったかと思いますが)例えば、スイスでは、自己投与が絶対です。『医師が注射して…』、は明確な犯罪(殺人行為)に当たります。


※よって、厳密に言うと「スイスで安楽死する」は、半分間違いであり、正確に言うと「スイスに自殺ほう助を受けに行く」が正解。ですが日本では便宜上『安楽死』を使用しています。


一方で「両方の手段を選んで実行してもOK」という国もあります。オランダはもちろん、オーストラリアもそのルールを採用しています。しかし、イギリスは『自殺のお手伝いのみが許される』という法案となっています。国によって意外とバラバラです。


安楽死という行為自体は、多くの人々がイメージする通りで実は難しい話ではありません。安全で安定的な方法論、実施のプロセスは、とっくに完成されています。

しかし、世界が安楽死を認める潮流なってきた時代、日本はどう決断していくのか?それは今後重要なテーマとなってくるでしょう。

簡単に説明してしまえば、要は『注射か点滴か』という問題があるのは覚えておきましょう。


掘り下げると更にたくさんの用語が登場するのですが、ご存知ない初心者の方は、これぐらいで充分かと思います。


ちなみに海外(英語)ニュースでは、

1.は、VAD, Maid(euthanasiaも時々登場)

2.は、assisted dying(assisted death, assisted suicideも時々)が、しばしば使用される用語です。

もっと沢山あるのですが、頻繁に目にするのは上記の用語です。用語の種類や定義は、いずれ別回で『用語集』という形でまとめておきます。



備考


安楽死と聞いて「殺されるかも?」など、過剰に怯えるような感情を持つ人々が少なからずいますが(あえて露悪的な表現をさせて頂くと)

合法的な『殺人(または自殺のお手伝い)』は、社会を見渡して見ると、割とよくあるケースです。

例えば、中絶行為は大原則として法的には殺人と定義されています。


刑法堕胎罪と安楽死制度の関連性

中絶は原則的には犯罪である、しかし一定の条件下ではその行為が認可される』という事です。

非常にイヤな言い方をすると「小児科医は母体で眠る赤ちゃんをコロ”……する権利がある」とも言えます。この、


『まずは原則犯罪 → でも一定の条件下では許容』


という図式は、実は社会に溢れていますし、中絶に関しては(認可されている国では)世界基準で大原則となっています。


日本の中絶件数は年間14万人。安楽死同様、非犯罪化が著しい
原則論で言うと、日本では年間14万人の母体内胎児が“コロ”……しかし法的には非犯罪化されています

同じように、例えば『正当防衛の権利』…泥棒が自宅に侵入し揉み合う仲で、その泥棒を殺害してしまった…これは殺人という違法行為をしたのか、そうでないのか?


『死刑』という殺人は、どういう法律の解釈の元、実行されているのか?

警察官の銃所持は?犯人と交戦した場合、相手に致命傷を負わせることは法律上どうなっているのか?


国々が戦争状態に発展した時に『銃殺の権利』はどう法的に位置付けられるのか?

※実際に20年前、日本には戦場を体験した、約300万人の帰還兵がまだまだ存命していました。つまり殺人経験のある人々が社会に存在していた…ということです。



そのように考えてみると、実は『安楽死』は意外と


社会に有りふれたテーマの同一線上にある


ことが理解されるでしょう。

そして、こちらでも記しているように安楽死制度の存在は、もはや世界の潮流です。


【世界地図】安楽死を合法化した国 政治レベルで検討されている国・地域
www.rest-in-peace-with-dignity-ripd.com
【世界地図】安楽死を合法化した国 政治レベルで検討されている国・地域
【世界地図】安楽死を合法化した国(※進展がありしだい随時更新)欧州ヨーロッパ・イギリスは、2024年11月30日に下院にて安楽死法案が承認。現在は貴族院(上院)の委員会にて法案の精査を行っている段階。年末までには合法化の目処が付く予定。・フランスは、2025年5月27日、下院議会にて『安楽死法案』の承認。秋口から上院にての審議予定だったが、政権の混乱により未定状態。2026年前半に審議再開するか、でなければ臨時の“国民投票”を実施すべき、という声も。・イタリアは、2025年2月11日、ルカ・コシオーニ協会(イタリアの安楽死協会)の尽力により、トスカーナ州は法制化(すでに施行例あり)。同国は、安楽死の法制度が未整備だが、裁判の判例により合法化済み(実施例は10症例以上あり)。・スロベニアは、2025年7月に合法化。北米(カナダ・アメリカ)・カナダは、2023年に『キリスト教原理主義メディア』による安楽死・陰謀論が世界中に広がり、昨年2024年初頭から日本でもデマが拡散。 「カナダの生活保護より安楽死申請の方が簡単」 「障害者や貧困者は安楽死させられている」日本では未だに陰謀論を流され続け

「安楽死」と聞いて何も分からず「恐い」と過剰に反応してしまう方は、同一線上のテーマを挙げていけば、どちらかと言えば安楽死制度は、意外と穏便なテーマであり、そう柔らかく考えていくと良いでしょう。



尚、トップページにも掲載していますが、私達の『安楽死の有意性』…その根本の考え方は、以下のように表せます。


安楽死制度が世界で支持される根本的理由を示した図

世の中には不運にも『重い障害』を背負ってしまい​
耐えがたい苦痛』を我慢し
壮絶な不快感』を抱え 最期には
​『精神の限界を突破せんばかりの』人々が少なからず存在します。


つまり世界の潮流の中での一般論としての安楽死とは…


不治の病からの耐え難い苦痛

または末期症状の壮絶な不快感

それらに心理的に苦悩する人々への

医療的なサポート死


当会では、そのように解釈して活動しています。

つまりは『他人事』ではなく、『我が事』として考えていかなければいけないテーマでしょう。


次は消極的安楽死について説明します。


消極的安楽死(Passive Euthanasia)

 ⇩




日本の尊厳死(消極的安楽死)を説明した図

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