嘆願書 安楽死合法化の要望書 第一稿 補足資料 ① 日本の制度的空白と現状整理
- リップディー(RiP:D)

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【嘆願書 安楽死合法化の要望書 第一稿 補足資料 ① 日本の制度的空白と現状整理】
Ⅰ. 日本における法的・制度的現状
・安楽死の法的地位
日本では、医師が患者の明示的な希望に応じて薬物等により生命を終結させる「積極的安楽死」は、明確な法律として認められておらず、刑法などの観点から禁止されると解されている。
医師や第三者による生命の積極的な終結行為は、嘱託殺人罪または自殺幇助罪に該当する可能性がある。
・「消極的安楽死(延命治療の中止/差し控え)」との区別
日本では、治療を中止・差し控える「消極的安楽死」(あるいは「尊厳死」も含めて議論されることがある)は一定の形で認められている、またはその検討が行われてきた。
ただし、この「延命治療の中止等に関する判断」は、ガイドラインレベルにとどまり、法的な法制度として明確に保障されたものではない。
つまり、尊厳死を選択肢とする際にも、医師や医療機関は法的リスクや倫理的な曖昧さを抱える可能性がある。

・制度としての「安楽死法」「尊厳死法」の不在
日本国内では、安楽死および尊厳死を包括的に規定する法律は整備されておらず、長年にわたって法制度の空白が続いている。
このため、医療現場における判断基準や法的根拠、手続き、責任の所在などが明確でなく、患者・家族・医療者の間で不安・混乱が生じやすい構造にある。
・社会の変化と法制度整備の遅れ
一方で、国際的には安楽死を制度化する国が増えており、世界の潮流とのギャップが拡大している。
また、日本国内においても、終末期医療や緩和ケアの進展はあるものの、「すべての患者が望む形の緩和ケアを受けられる保証」があるわけではなく、また、世界の緩和ケア界では終末域医療において「緩和ケアに限界がある」(※最終ページ参照)というのが、もはや共通認識となっているが日本の緩和ケア界は、その事実から目を逸らし続けている。
その結果、医療の地域格差や病状、家族の状況などにより、苦痛の軽減や尊厳の保持が十分でないケースが残っている。

Ⅱ. 問題点とその帰結
・患者・家族の苦悩と選択の制限
積極的安楽死が違法である現行法のもとでは、「苦痛からの解放」「尊厳ある最期」を望む患者や家族に対し、法的選択肢が存在しない。これは、個人の尊厳と自己決定の権利を制度として保障できていないことを意味する。
・医療現場の倫理的・法的ジレンマ
医療者側も、延命治療の中止や差し控え、緩和ケアといった選択を迫られるなかで、法的責任、倫理的葛藤、家族対応など複雑な判断を強いられる。法的根拠が曖昧であることにより、医療現場の実践が不安定になりがちである。
・制度の透明性 一貫性の欠如
治療中止の判断が「ガイドライン任せ」「医療機関・担当医任せ」では、基準が一定せず、地域や病院、医療者によって対応に差が生じやすい。
また、現行制度では実施状況や判断過程が公的に記録・報告される仕組みがなく、社会的な透明性が確保されていない。
・国際水準とのギャップ
安楽死を合法化・制度化した国々と比べ、日本の法制度は大きく遅れており、医療・福祉の選択肢の幅という点で後れをとっている。これにより、海外に移行を考える患者や家族が出るなど、「制度の外への流出」が生じかねない。

Ⅲ. 私たちの現状認識
私達は、自らを「安楽死の合法化をめざす会」と定め、ウェブサイト上で「安楽死の合法化は世界の潮流」であることを示し、日本における制度的整備の必要性を訴えている。
私達の主張は、日本には安楽死を希望する声、苦痛からの解放を求める当事者の存在があり、制度的選択肢が全くない現状は、人道・倫理・人権の観点から問題であるという事。
このような現実を受けて、法的枠組みおよび制度設計の検討を、国会および関係省庁で行うことが喫緊の課題であると考える。
Ⅳ. 結び
現行の法制度は、積極的安楽死に関して明確な制度を持たず、延命治療の中止・差し控えも法的保証が乏しい。結果として、患者・家族・医療者が尊厳ある最期を迎えるための選択肢は、極めて限定されている。
一方、国際的には安楽死を制度化・合法化する国が増え、世界とのギャップが広がっている。日本も、倫理・人権・医療の現実を直視し、法制度として整備する検討を開始すべきである。
本補足資料1は、その法的・制度的空白と現状を整理したものであり、今後の法制化検討における基礎資料としてご覧いただきたい。
緩和ケアの限界

イギリス下院議会に提出された報告書(緩和ケアの項)


最高レベルの緩和ケアを受けても
・『79%』は、安らかな死
・『21%』は、苦痛を伴った死
その他の国(ベルギー、オランダ、カナダ、アメリカ)でも同様の結果が報告されている。
日本では正確な統計がないが、緩和ケアの技術に差はないので同程度の割合と推測される。
つまり日本で緩和ケアを受けた患者の約2割は、苦痛を伴いながら亡くなっているということ。

フジテレビ ザ・ノンフィクション
【私のママが決めたこと~命と向き合った家族の記録~】
(女性のXアカウントはこちら ⇒ @mahomelc)
『マユミ』さんのXアカウント名は『めいしー』さん
日本で亡くならず、スイスへ向かった理由:(X投稿文のまとめ)
・緩和ケアそのものに限界がある。
・最高レベルの充実した緩和ケアを受けても壮絶な苦痛を回避できないケースは多数ある。
(緩和ケアを受けた20%以上は苦痛の中で亡くなる)
・その事実を医師は(知っているにも関わらず)決して認めず国民に伝えはしない(たえず『万能感』を謳い、誇大広告を打っている。そして患者&家族をブラックボックスの中で絶望させる)。
・鎮痛だろうが鎮静だろうが最期に近づくにつれめまい、吐き気などの不快感…そして大なり小なり、痛みは当然のように発生。
・"終未鎮静”は家族のみならず、医療チームの胸先三寸。誰かが拒否すれば or 躊躇うことがあれば「頑張りましょう」で放置(その時点で終末鎮静はパターナリズムそのもの)。
・安楽死は『死のタイミングを決定する権利』。決定権は、あくまで患者側に設定されている。
・彼女は、日本で亡くなる術を必死に模索していたが緩和ケア業界の、あまりにも脆弱惨憺たる実態を目にして絶望し『尊厳のある平穏な終』を求めて『スイスで安楽死』という選択肢を取ったということ。 ※ドキュメンタリーで描かれなかった要素。
・その他:ネットやSNSでも、緩和ケアを受けても苦痛の中で亡くなっていった証言は沢山あり(ホームページに集積)。



