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【メキシコ安楽死 #1】安楽死法案が国会に提出される

  • 執筆者の写真: リップディー(RiP:D)
    リップディー(RiP:D)
  • 11月18日
  • 読了時間: 3分

更新日:6 時間前

【メキシコ安楽死】


南米、メキシコで安楽死に関する大きな展開がありました。

安楽死と「尊厳ある死」の権利を認めることを目的とした


超越法(Ley de la Transición)(直訳:「法を超える」)


日本語で言う、いわゆる安楽死法案が、活動家サマラ・マルティネス氏の働きかけによって下院に提出され、正式な立法手続きが始まりました。


すでに上院では128名以上の議員が賛同しており、多くの政党の議員や支持者も幅広くこの法案を後押ししています。

議員たちは、「現代のメキシコでは、恐怖や無知によって人々の選択が妨げられるべきではない」と述べ、法案への賛同を表明しています。




「超越法」は以下を実現することを目的としています。

  • 必要以上の苦痛を避け、尊厳のある最期 を迎える権利を保障する

  • 患者と家族へ、医療・倫理・人道的な支援を整える

  • 思いやりに基づく行為を「犯罪」ではなく、「権利」として認める

  • 対象は末期疾患や慢性・変性疾患、重度の障害性疾患を持つ人々


南米は、オランダ安楽死法の影響を受けた“コロンビアの遺産(いずれ別回で言及)”があるので、適用対象はおそらく、非末期疾患や精神疾患を含めたものになるでしょう。


公表されている条件は以下の通り。


  1. 法的成人であること

  2. 2名の医師から同時期の診断と同意が得られること

  3. 精神的判断能力が確認され、公証人の前で意思を自由に表明すること

  4. その意思は、表明の5日後に再確認する必要があること


現在のメキシコ法では、安楽死と自殺幇助は禁止されていますが、活動家らは禁止条文の撤廃を求めています。


安楽死法案を提出した活動家サマラ・マルティネス氏

サマラ・マルティネス氏

Xアカウント: https://x.com/samaraamm


安楽死法案を提出した活動家サマラ・マルティネス氏

サマラ・マルティネス氏自身、末期腎疾患のために化学療法、移植、透析など、長期にわたる過酷な治療を受けてきた体験があります。

彼女は

これは宗教や政治の問題ではなく、人間の尊厳の問題だ

と強調し、自分や家族を不必要な苦しみから守るための選択肢として、安楽死の合法化を強く求めています。



これ以前にも、メキシコでは安楽死制度の成立を求める動きが活発化していました。

昨年2024年10月30日に、Movimiento Ciudadano(中道左派政党)メキシコシティ議会に安楽死法案を提出しています。メキシコ国会ではなくメキシコ『市』議会での出来事です。


メキシコ市議会に安楽死法案が提出される記事一部

実は、過去にメキシコ国会にも安楽死法案が提出されましたが、その時は成功しませんでした。それなら、と地方議会(行政)が率先してイニシアチブを取り、議論し、法案の承認をチャレンジしよう…といったところです。


いわばイタリア式の戦略です(イタリアの記事で後述)。

国会議員が利権としがらみで溢れて話が進まないなら、国単位でなく、地方単位で成立させていこうという試みです。


地方行政(自治体)が安楽死制度を推進し成立させることで、ゆくゆくは国全体で制度が共有されるだろう…というのが狙いとなります。

オーストラリアアメリカの州単位でも同じことですが、地方の自治権が強い仕組みがある国は、このような戦術を取ることが出来ます。


メキシコ市議会が安楽死法案を提出した記事抜粋





南米ウルグアイが安楽死制度を法制化した事を伝える文章

まだ記事にしていないですが、ウルグアイは先月の10月15日に安楽死法案が承認され、南米では初めて安楽死制度が誕生しました(※記事掲載:ウルグアイ)。

南米諸国のいくつかは既に安楽死を合法化していますが、いずれも裁判の判例により認められたもので“法制度化”はされていません。


メキシコが、南米で2番目の安楽死の法制化を実現させることができるか…注目が集まっています。


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